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vol.90 WSUSの代替としてのIntune+αのライセンス|はじめてのIntune(2)

2025年03月10日配信
2025年04月22日更新
執筆者:山内 和朗

 前回(vol.89)は、Windows Server 2025で開発終了扱いとなった「Windows Server Update Services(WSUS)」の代替ソリューションの1つである「Microsoft Intune」(以下、Intune)の話をしました。購入方法もいくつか紹介しましたが、今回はゼロからIntuneを購入し、導入する手順を紹介します。ゼロからとは、Microsoft 365やMicrosoft AzureといったMicrosoftのクラウドサービスを利用していない企業が、更新管理機能としてIntuneを導入することを想定してのことです。前回はIntuneの概要について説明しました。今回は必要なライセンスについ確認します。

 

Windowsの更新プログラム管理に必要なライセンス要件

 

 前回説明したように、既にIntuneを含むプランのMicrosoft 365 Business Premium/E3/E5やWindows 365 Enterpriseのサービスを利用している場合は、すぐにIntuneの利用を開始できます。Intuneを含まないサービスを利用している場合でも、Microsoft Entraのテナントが利用可能である場合は、Microsoft 365管理センターの「マーケットプレース」から単体または他のサービスの一部としてIntuneを購入することができます。

 

Microsoft Intune のライセンス|Microsoft Intune(Microsoft Learn)

 Windowsクライアントの更新プログラム管理の最小要件はIntuneだけですが、「Windows Autopatch」を含む更新プログラム管理のフル機能にアクセスするには、以下のライセンス要件を満たす必要があります。

 

 IntuneはBYOD(Bring Your Own Device)デバイス向けの「ワークプレース参加(Workplace Join)」と「Entra参加(旧称、Azure Active Directory《Azure AD》 Join)」で登録されたWindowsクライアントを更新することができます。しかし、Windows Autopatchで管理できるのは「Entraハイブリッド参加(Entra Hybrid Join、旧称、Hybrid Azure AD Join)」で登録されたデバイスです。オンプレミスのActive Directoryドメインに参加するWindowsクライアントは、そのままではWindows Autopatchでカバーすることはできません。

 オンプレミスのActive Directoryドメイン参加デバイスをWindows Autopatchで管理するためには、オンプレミスとEntra IDをディレクトリ同期したハイブリッドID管理が必要であり、デバイスが「Entraハイブリッド参加」でIntuneに登録される必要があります。ハイブリッドID管理の一部は「Entra ID Free」プランでも利用できますが、Windows AutopachのためのEntraハイブリッド参加には、「Entra ID P1」以上のプランが必要になります。

 

ライセンスを選択し、試用版から始める

 

 今回の当面の目標は、オンプレミスのActive Directoryドメイン参加デバイスを、Windows Autopatchで管理することにします。そのために、上記のライセンス要件を見たす必要があるのですが、IntuneとEntra ID P1を単体購入する(2,098円/月/ライセンス)よりも、これらのサービスを含む「Enterprise Mobility+Security E3」のライセンスを購入したほうが圧倒的に安くつくため、今回はこのライセンスを購入して評価しようと考えています。実際に導入する場合は、他のサービスの利用も考慮に入れて、適切な購入方法(Microsoft 365プランなど)を選択してください。

 


 現在、Entra IDのテナントを持っていないという場合は、どこから手を付けてよいのか、どうやって購入すればよいのか、わからないかもしれません。お勧めする方法は、無料のEntra ID(Entra ID Free)のテナントを作成して試用できる試用版を利用することです。

 以前はEnterprise Mobility+Security E3の試用版のサインアップページが用意されていたのですが、現在は無くなってしまったようです。代わりに利用できるのが、以下に示す、Microsoft Intune 30日試用版、Microsoft Intune Suite 90日試用版、Microsoft 365 Business Premium 30日試用版です。次回は、Microsoft Intune 30日試用版のサインアップから始めてみます(画面1)。

無料でMicrosoft Intuneを試す|Microsoft Intune(Microsoft Learn)
Microsoft Intune > Microsoft Intune Suiteを無料で試す|Microsoft Security(Microsoft)
一般法人向け Microsoft 365 サブスクリプションを試用する/購入する|Microsoft 356(Microsoft Learn)

画面1 「Intuneアカウントの設定ページ」のリンクをクリックしてはじめる
画面1 「Intuneアカウントの設定ページ」のリンクをクリックしてはじめる

 

はじめてのIntune(1)|(2)

 

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