かつて山市良と呼ばれたおじさんのブログ

セイテクエンジニアのブログ  かつて山市良と呼ばれたおじさんのブログ  vol.134 Linuxキャッシュノードの導入(前)|Microsoft Connected Cache for E/E 完全導入ガイド(3)

 

 

vol.134 Linuxキャッシュノードの導入(前)|Microsoft Connected Cache for E/E 完全導入ガイド(3)

2025年09月04日配信
執筆者:山内 和朗

 「Microsoft Connected Cache for Enterprise and Education(以下、Microsoft Connected Cache for E/E)」は、LinuxまたはWindowsに展開できる、ソフトウェアベースのキャッシュソリューションです。今回は、より直接的に導入できるLinuxキャッシュノードを構築します。

 

Azureリソースの作成

 

 AzureポータルでAzureリソースの種類「Connected Cache for Enterprise and Education」を作成します。それには、Azureポータルで「Connected Caches for Enterprise & Education」ブレードを開き、「+作成」をクリックして、サブスクリプション、リソースグループ、場所(Azureリージョン)、リソース名を入力し、リソースを作成します(画面1、画面2)。なお、この記事を執筆時点では、West US(米国西部)、North Europe(北ヨーロッパ)、Korea Central(韓国中部)の3つのリージョンのいずれかの場所/リージョンにリソースを作成することができます(※リソースグループの場所/リージョンと一致する必要はないと思います)。

画面1 Azureポータルで「Connected Cache for Enterprise and Education」ブレードを開き、「+作成」をクリックする

画面1 Azureポータルで「Connected Cache for Enterprise and Education」ブレードを開き、「+作成」をクリックする

 

画面2 サブスクリプション、リソースグループ、場所、リソース名を指定して「Connected Cache for Enterprise and Education」リソースを作成する
画面2 サブスクリプション、リソースグループ、場所、リソース名を指定して「Connected Cache for Enterprise and Education」リソースを作成する

 

 「Connected Cache for Enterprise and Education」リソースを作成したら、「Cache Node Management > Cache Nodes」を開き、「+Create Cache Node」をクリックします(画面3)。

 

画面3 「Cache Node Management > Cache Nodes」を開き、「+Create Cache Node」をクリックする
画面3 「Cache Node Management > Cache Nodes」を開き、「+Create Cache Node」をクリックする

 

 なお、ここまでの手順は、LinuxとWindowsのどちらのキャッシュノードを作成する場合でも共通です。「Connected Cache for Enterprise and Education」リソースは、Microsoft Connected Cache for E/Eを導入する企業や組織に1つ必要であり、このリソースの配下に必要な数のキャッシュノードを作成できます。

 

Linuxキャッシュノードの作成

 

 LinuxキャッシュノードはUbuntu 24.04 LTSまたはRedHat Enterprise Linux(RHEL)8.x/9.xに展開することができます。今回は、Hyper-V VMで稼働するUbuntu Server 24.04 LTSのLinuxマシンにキャッシュノードを展開します。そのため、「Create Cache Node」のページでは、「Cache node host specifications(キャッシュノードホストの仕様)」の「Cache Node Name(キャッシュノード名)」にLinuxマシンのホスト名を入力し、「Specify OS(OSを指定してください)」で「Linux」を選択し、「Create」をクリックします(画面4)。

 

vol134_scr04
画面4 Linuxマシンのホスト名を入力し、OSの種類として「Linux」を選択して「Create」をクリックする

 

 次に、キャッシュノードのページ(Cache Node Configuration)を開き、「1. Configuration」タブで少なくとも1つのキャッシュドライブのパス(例、/cachenode/node01)とサイズ(最小100GB)を指定します。プロキシサーバーを利用する必要がある場合は、プロキシサーバーの構成も行い、「Save」をクリックします(画面5)。Linuxキャッシュノードでは最大9のキャッシュドライブを設定できます。/(ルート)ファイルシステムに十分な空き容量(キャッシュサイズ100GBの場合は100GB以上)が存在しない場合、キャッシュノードの展開は途中で中止されてしまうので、その場合はャッシュサイズ以上のサイズの別のディスクをマウントポイントにマウントし、そのマウントポイント(またはそのサブディレクトリ)のパスをキャッシュドライブのパスに指定するなどして対応してください。

 

画面5 「1. Configuration」タブで、キャッシュドライブのパスとサイズ(最小100GB)を指定して、設定を保存する
画面5 「1. Configuration」タブで、キャッシュドライブのパスとサイズ(最小100GB)を指定して、設定を保存する

 「2. Deployment」タブに切り替え、キャッシュノード展開コマンドをクリップボードにコピーして控えます。コマンド欄に「<COMMAND GENERATION IN PROGRESS, PLEASE CHECK BACK LATER.>」を表示される場合は、いったんこのページを閉じ、しばらく待ってから再度開いて下さい。また、「Download deployment package」(https://aka.ms/mcc-ent-linux-deploy-scripts)をクリックして、リダイレクト先の展開用パッケージ「mccscripts.zip」のダウンロードリンクを控えます(画面6)。

 

画面6 「2. Deployment」タブでキャッシュノード展開コマンドと、デプロイパッケージ「mccscripts.zip」のダウンロードURLを控える
画面6 「2. Deployment」タブでキャッシュノード展開コマンドと、デプロイパッケージ「mccscripts.zip」のダウンロードURLを控える

 「3. Updates」タブはオプションです。このタブでは、キャッシュノードのソフトウェアの更新サイクルを指定します。既定は「Fast」で、キャッシュノードは即座に更新されます。「Slow」を選択した場合は、更新する第2または第3曜日と時間(UTC)を指定できます。

次回に続く...

Microsoft Connected Cache for E/E 完全導入ガイド(1)(2)|(3 前)|(4 後)

blog_yamanxworld_subscribe

blog_yamanxworld_comment

blog_yamanxworld_WP_ws2025

最新記事