弊社製品「BOM for Windows」は、アラート通知や監視結果、ログの送信に電子メール（SMTP）を使用します。このブログで構築したテスト用メール環境は、BOMの動作確認や機能検証にもちろん利用可能です。どのように設定すればよいのか、具体的に説明します。とはいえ、とても簡単です。

導入済みのテスト用メール環境にBOMをインストール

　BOMをインストールする監視対象のサーバーには、既にWSL 2（Ubuntu）のテスト用メール環境を導入済みで、以下のメールアドレスを持つローカルユーザーが作成されており、メールクライアント（例：Thunderbird）もセットアップ済みであるものとします。

• bomadmin@mylab.test（BOM管理者用）
• collector@mylab.test（メール通知用）
• guardian@mylab.test（今回は使用しません）

　テスト用メール環境をLAN上の別のサーバーで動作させている場合は、そのサーバー側でポートプロキシとWindowsファイアウォールを設定し、メール送受信用のIPアドレスを確認しておいてください。今回はローカルのテスト用メール環境を使用するため、送受信メールサーバーとしてはlocalhost（127.0.0.1）を使用します。

　この環境にBOM Ver.8.0 SR1（基本製品）をインストールし、自動開始する初期設定ウィザードとシステム設定ウィザードの指示に従って設定します（画面1）。テスト用メール環境はBOMのインストール時には起動している必要はありませんが、BOMの監視を開始する際には起動（コマンドプロンプトでwslまたはstart wslを実行）しておいてください。


画面1　テスト用メール環境をローカルにセットアップした環境に、BOMをインストールする

BOMのメール設定

　「BOMマネージャー」を起動し、「BOM for Windows Ver.8.0（ローカル）」を右クリックして「接続」を選択し、BOMに管理者モードで接続します。監視インスタンスの監視が停止中であることを確認してください。監視中である場合は、監視インスタンスを右クリックして「停止」を選択します。BOMの監視設定を変更するには、監視を停止する必要があります。

　最初に、BOMが使用する送信先メールサーバーの設定を行います。「BOM for Windows Ver.8.0（ローカル）」を右クリックして「プロパティ」を選択し、BOMのプロパティを開きます。「SMTP」タブに切り替え、「SMTPサーバー1」のサーバーに「127.0.0.1」（リモートのテスト用メール環境の場合はそのIPアドレス）と入力し、ポート「25」、送信元「bomadmin@mylab.test」と入力して、「OK」をクリックします（画面2）。


画面2　BOMのプロパティの「SMTP」タブで送信先メールサーバーとして「127.0.0.1」のポート「25」を指定する

　次に、監視インスタンスの「通知」を開き、「メール送信（監視結果）」や「メール送信（アクション実行結果）」が存在する場合は、そのプロパティを開き、「設定」タブで宛先アドレスに「collector@mylab.test」と入力し、「OK」をクリックします（画面3）。通知設定が存在しない場合は、「新規作成＞メール送信＞監視結果による通知」を選択して作成してから、設定してください。


画面3　監視インスタンスの「通知」を開き、メール送信の通知項目に宛先メールアドレスを設定する

　監視インスタンスの「監視」を開き、監視グループの監視設定にメール送信アクションがある場合は、そのプロパティを開いて、同じように宛先メールアドレスを設定します。

監視を開始し、メールの受信を確認する

　監視インスタンスを右クリックして「開始」を選択し、BOMの監視を開始します（画面4）。送信メールサーバーや宛先メールアドレスの設定に間違いがなければ、「collector@mylab.test」宛に「bomadmin@mylab.test」からのメール通知を確認できるはずです（画面5）。


画面4　BOMのメール設定を変更したら、BOMの監視を開始する


画面5　テスト用メール環境の「collector@mylab.test」宛に届いたBOM（bomadmin@mylab.test）からのメール