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ITニュース. Sysinternals更新情報: Ctrl2Cap v3.0、BgInfo v4.33

2025年02月17日配信
2025年04月11日更新
執筆者:山内 和朗

 Microsoftは2025年2月13日(米国時間)、同社が無料ダウンロード提供している「Sysinternals」ユーティリティの「Ctrl2cap」と「Bginfo」の更新版をリリースしました。

Ctrl2Cap v3.0 and BgInfo v4.33|Sysinternals Blog(Tech Community)


 

Ctrl2cap v3.0は18年ぶりのメジャーバージョンアップ

 

 Ctrl2capの更新バージョンはv3.0です。Ctrl2capの前バージョン(v2.0)は2006年11月リリースなので実に18年ぶりのアップデートとなりました。

Ctrl2Cap|Sysinternals(Microsoft Learn)

 Ctrl2capは、そのツール名から想像するのとは逆に、キーボードの「Caps Lock」キーを「Control(Ctrl)」キーに置き換えるツールです。その多くがインストールなしで利用できるSysinternalsのツールでは珍しく、インストール(ctrl2cap.exe /install)が必要なツールです。

 v2.0まではインストールを実行すると、「%Windir%¥System32¥drivers」に「Ctrl2cap.sys」ドライバーがインストールされましたが、新しいバージョンv3.0はCtrl2capのインストールでドライバーのインストールを必要としなくなりました(画面1)。そのため、以前はドライバーのインストールを反映するためにOSの再起動が必要でしたが、新バージョンではサインインのし直しで機能するようになりました。

 

画面1
画面1 Windows 11にCtrl2capをインストールしたところ。画面左はv4.32でドライバーのインストールを有効化するために再起動が必要だった。画面右はv4.33でドライバーのインストールが不要になり、再起動が必須ではなくなった

 ところで、Ctrl2capの何がうれしいのか分からないという人もいるでしょう。Ctrl2capを開発したマーク・ルシノビッチ氏は、Windowsの仕事に関わる前、ほとんどをUNIXコンピューターと向き合っていたそうです。そのUNIXコンピューターのキーボードは、標準的なPCのキーボードの「Caps Lock」キーの位置に、「Control(Ctrl)」キーが配置されていたそうです。彼は、長年体にしみついたキーボード操作を忘れることはせずに、そしてWindows NTのデバイスドライバー開発を学ぶため、「Caps Lock」キー操作を「Control(Ctrl)」キー操作に変換するツールを作り出したというわけです。それは1995年のことだそうで、後にSysinternalsと呼ばれるようになる数々のツールの最初の1つになりました。なお、Caps2lockでキーを置き換えた場合、「Caps Lock」キーの本来機能はなくなります。しかし私自身、「Caps Lock」キーは誤って押してしまうことはあっても、日常使うことはまったくありません。

 

※Microsoft Storeからインストール可能なSysinternals SuiteにはCtrl2capは含まれません。利用するには、個別にCoreinfo.zipまたはSysinternalsSuite.zipまたはCoreinfo.exe(live.sysinternals.com)をダウンロードする必要があります。(2/19にMicrosoft Storeにて更新された最新バージョンには含まれていました)

 

Bginfo v4.33はWindows Server 2025の誤表示を修正

 

 Bginfoの更新バージョンはv4.33です。Bginfoの前バージョン(v4.32)は2022年9月リリースなので2年半ぶりのアップデートです。

Bginfo|Sysinternals(Microsoft Learn)

 v4.32以前は、Windows Server 2025で実行した場合、「OS Version」フィールドが“Windows 11”を表示するという問題がありました(画面2)。この問題はv4.33で修正され、正しく“Windows Server 2025”と表示されるようになりました(画面3)。

 

画面2
画面2 Bginfo v4.32はWindows Server 2025を“Windows 11”と誤表示

 

画面3
画面3 Bginfo v4.33は“Windows Server 2025”と正しく表示されるように

 

 Bginfoは壁紙にシステム情報を表示するだけのツールと思っている人は多いと思いますが、取得したシステム情報をさまざまなファイル形式(.txt、.mdb、.xls)に出力したり、SQL Serverデータベースに書き込んだりするオプションもあります(File  > Database Settings)。この機能をうまく使えば(ログオンスクリプトで実行するなどして共有に出力するなど)、社内のWindowsコンピューターの構成管理に役立てることができます。

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