
かつて山市良と呼ばれたおじさんのブログ
セイテクエンジニアのブログ かつて山市良と呼ばれたおじさんのブログ ITニュース. 2025年4月のWSUSのドライバー同期廃止は当面延期へ
2025年04月09日配信
2025年04月23日更新
執筆者:山内 和朗
Microsoftは「Windows Server Update Services(WSUS)」へののドライバーの更新プログラムの同期とインポートを2025年4月18日に廃止する予定でしたが、利用者からのフィードバックを受け、この計画を当面延期することを発表しました。
Microsoftは2024年9月、Windows Serverのサーバーの役割「Windows Server Update Services(WSUS)」の非推奨化(アクティブな開発の終了)、将来のリリースでの削除の可能性を発表しました。そして、Windows Server 2025からWSUSを非推奨リストの一覧に追加しました。
Windows Server Update Services (WSUS) deprecation(2024年9月21日)|Windows IT Pro Blog(Microsoft Tech Community)
Features removed or no longer developed in Windows Server|Windows Server(Microsoft Learn)
WSUSの非推奨化の発表以前に、MicrosoftはドライバーとファームウェアのWSUSへの同期(Microsoft Updateカタログからのインポートを含む)を2025年4月18日に廃止する予定を発表していましたが、その実施の10日前にこの予定を延期することを発表しました。この計画の変更は、特に(インターネットから)切断されたデバイスに対するドライバーの配布を必要とする利用者からのフィードバックに応えたもののようです。
Deprecation of WSUS driver synchronization(2024年6月29日)|Windows IT Pro Blog(Tech Community)
Continuing WSUS support for driver synchronization(2025年4月8日)|Windows IT Pro Blog(Tech Commmunity)
Microsoftが既に発表しているように、WSUSの役割がWindows Serverから正式に削除されるまでは引き続き動作し、完全にサポートされます。Windows Server(Windows Server 2025を含む)の現行バージョンからWSUSを削除する予定も現時点ではありません。また、一部の機能をWSUSに依存するMicrosoft Endpoint Managerにも影響はありません。そして、2025年4月以降も、WSUSはWindows Updateから引き続きドライバーの更新プログラムを同期し、Microsoft Updateカタログからのインポートもできます。
Microsoftは、WSUSの既存機能が動作することを引き続き保証し、問題が発生した場合はそれに対処しますが、今後、新機能が追加されることはありません。そのため、今回の延期措置があったとしても、Microsoft Intuneや(Intuneに含まれる)Windows Autopatchを含む代替ソリューションを検討し始める良い機会であることに代わりはなく、今回の延期発表でもそのことについて触れられています。Windows Autopatchは、手動または自動承認によるドライバーの更新プログラムの同期と配布に対応しており、WSUSでのドライバー同期廃止後の代替として利用可能です。
関連:
vol.75 “非推奨”になったWSUSの動作確認とWSUSの次|Windows Server 2025大特集(12)
vol.89 WSUSの後継としてのMicrosoft Intuneを考える|はじめてのIntune(1)