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メモ. Azure VMのWindows Server 2025日本語化問題を自分で何とかする|Windowsトラブル解決

2024年12月03日配信
2025年04月23日更新
執筆者:山内 和朗

 Azure MarketplaceのWindows Server 2025デスクトップエクスペリエンスのイメージを使用してデプロイしたAzure VMは英語版(en-us)の環境です。これに「日本語」の言語サポートを追加することで、日本語化することが可能です。その方法については、以下の連載記事で紹介しました。

vol.65 Windows Server 2025をAzureで評価する|Windows Server 2025大特集(2)

 基本的な手順はWindows Server 2022以前と共通ですが、その手順で日本語化を行っても、「サーバーマネージャー」や一部のGUI管理ツール(「Hyper-Vマネージャー」など、他のツールについては未確認)の表示が英語のまま残るという問題をに遭遇しました。解決策を見つけたので、共有します。

 

問題の原因はオンライン追加時の言語リソース(dll)の欠落?

 

 この問題はオンプレミスのHyper-V VMにWindows Server 2025英語版のデスクトップエクスペリエンスをインストールして、日本語化を行ったときには発生しません。Azure MarketplaceのMicrosoft提供のWindows Server 2025デスクトップエクスペリエンスイメージを使用した場合に発生します。

 Windows Sysinternalsの「Process Monitor」(→ダウンロードページ)や「Process Explorer」(→ダウンロードページ)を使用して少し調査したところ、Hyper-V VMでは日本語の言語を追加したときに、「サーバーマネージャー」の日本語リソースファイルである「C:¥Windows¥System32¥ja¥ServerManager.resources.dll」が追加されましたが(画面1)、Azure VMで日本語化した環境にはこのファイルが親ディレクトリごと存在しないことがわかりました(画面2)。

 

画面1 Hyper-V VMにインストールしたWindows Server 2025英語版に日本語の言語を追加すると、「サーバーマネージャー」用の言語リソースファイルが追加された
画面1 Hyper-V VMにインストールしたWindows Server 2025英語版に日本語の言語を追加すると、「サーバーマネージャー」用の言語リソースファイルが追加された

 

画面2 Azure VMのWindows Server 2025英語版に日本語の言語を追加した環境には、言語リソースファイルが欠如している
画面2 Azure VMのWindows Server 2025英語版に日本語の言語を追加した環境には、言語リソースファイルが欠如している

 

解決策は言語パックをオフラインで追加すること

 

 通常、言語の追加はオンラインで実行できますが(インターネットから言語パックなどがダウンロードされます)、その方法で追加した結果が画面2の状態です。そこで、オフラインで日本語の言語パックを追加インストールしてみたところ、問題は解消されました。MicrosoftがAzureのイメージの問題に対応するまでは、この方法で日本語化の問題を解決することができます。

 

 Microsoftは、追加の言語やオプション機能をオフラインでインストールするために用意された国際言語サポート(言語パックなど)とオプション機能のソースを収録した「Languages and Optional Features for Windows Server 2025」のISOイメージ(mul_languages_and_optional_features_for_windows_server_2025_x64_dvd_762b4771.iso)を提供しています。ただし、このISOイメージは一般提供はされておらず、「Visual Studio Subscriptions」や「Microsoft管理センター」(ボリュームライセンスサービスセンター≪VLSC≫は廃止され、その機能は現在、Microsoft管理センターを通じて提供されています)、OEMチャネルを通じてのみ入手できます。

 

最新情報:

言語とオプション機能のOEM向けISOイメージ(26100.1.240331-1435.ge_release_amd64fre_SERVER_LOF_PACKAGES_OEM.iso)は、Windows Server 2025評価版ページ内のリンクから直接ダウンロードすることもできます。
Windows Server 2025|Microsoft評価センター(Microsoft)

 オフライン追加用の言語パックとオプション機能のISOイメージを入手できる場合は、そのISOイメージをローカルマウントし、「LpkSetup.exe」を実行して、「¥LanguagesAndOptionalFeatures¥Microsoft-Windows-Server-Language-Pack_x64_ja-jp.cab」を指定してインストールします(画面3)。

 

画面3 言語パックとオプション機能のISOイメージをマウントし、「LpkSetup.exe」を使用して日本語言語パック「Microsoft-Windows-Server-Language-Pack_x64_ja-jp.cab」をインストールする
画面3 言語パックとオプション機能のISOイメージをマウントし、「LpkSetup.exe」を使用して日本語言語パック「Microsoft-Windows-Server-Language-Pack_x64_ja-jp.cab」をインストールする

 インストール完了後に一度サインアウトし、再びリモートデスクトップ接続経由でAzure VMにサインインすれば、「サーバーマネージャー」や「Hyper-Vマネージャー」が日本語化されました(画面4)。

 

画面4 「サーバーマネージャー」や「Hyper-Vマネージャー」のGUIが日本語化された
画面4 「サーバーマネージャー」や「Hyper-Vマネージャー」のGUIが日本語化された

 

 この問題に関するフィードバックはこちら(フィードバックHub)。

2025年1月31日追記)
Amazon Web Services(AWS)のEC2で利用可能なWindows Server 2025(英語版)イメージでも、AzureのWindows Server 2025イメージと同様の状況であるとのご意見をいただきました。

 

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