Microsoftは2024年5月22日（米国時間）、Windows Serverの次期バージョン「Windows Server 2025」のパブリックプレビューの提供を開始しました。Windows Server 2025は、2024年後半に正式リリースされる予定です。

Windows Server 2025 Public Preview（Windows Server Insiders）

Windows Server 2025の新機能

　Windows Server 2025プレビューのバージョンは「24H2」、OSビルドは「26100」です（画面1）。デスクトップエクスペリエンスは、このバージョンで初めてWindows 11のスタイルと外観に準拠したデスクトップシェルを備えることになります（Windows Server 2022はWindows 10に準拠）。

画面1　Windows 11のスタイルと外観に準拠したデスクトップを備えたWindows Server 2025（プレビュー）

　Windows Server 2025については、今後、このブログで詳しく取り上げていく予定です。いち早く新機能について知りたい場合は、以下のドキュメントやWindows Server Summit（2024年5月末開催）のビデオアーカイブをご覧ください。

Windows Server 2025 の新機能 (プレビュー)
What's new in Windows Server 2025（Windows Server Summitのビデオ）

Windows Server 2025プレビューの入手

　Windows Server 2025（vNext）はこれまでWindows Server Insidersに提供されてきましたが、今回、パブリックプレビューになったことで、プレビュー版をWindows Server Insiders以外の人も評価できるようになりました。Windows Server 2025プレビューは、各国語版がMicrosoft Evaluation Centerでダウンロード提供されています。Visual Studio契約者はVisual Studioサブスクリプションのダウンロードサイトから入手することも可能です。

Windows Server 2025プレビュー（Microsoft Evaluation Center）

　なお、Windows Server Insiders登録者がAzure上で試用することができる「Microsoft Server Operating System Preview（Windows Server 2025 Datacenter: Azure Edition）」は、バージョン24H2、OSビルド 26085であり、パブリックプレビューより少し古いビルドです（2024年5月30日時点）。

評価する人に真っ先に伝えたい日本語入力問題

　Windows Server 2025プレビューには、新しい「Windows Serverセットアップ」が導入されています。この新しい「Windows Serverセットアップ」でインストールすると、日本語、日本語106/109キーボードを選択してインストールしたにも関わらず、101英語キーボード配列でインストールされてしまうようです。セットアップの途中で「セットアップの以前のバージョン」に切り替えてインストールを進めることでこの問題は回避できます。あるいは、日本語版Windows 10/11またはWindows Serverを実行している環境からレジストリの「HKEY_LOCAL_MACHINE￥SYSTEM￥CurrentControlSet￥Services￥i8042prt￥Parameters」をREGファイルにエクスポートし、Windows Server 2025上でREGファイルを実行して不足している値を追加してから再起動することで、正しい日本語配列にすることができました。

　Server Coreに関しては、キーボード配列とは別に、Microsoft IMEが機能せず、キーボードから日本語を入力できないという問題もあります。Windows Server 2022からのSconfigユーティリティの日本語問題も相変わらず解消されていません（画面2）。

画面2　Server Coreは日本語の表示と入力に関して問題があるので、評価には注意