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メモ. Azure VMの英語版(22H2~限定)を日本語化できる10行の呪文|Windows Server 2025大特集フォローアップ

2025年07月15日配信
2025年07月15日更新
執筆者:山内 和朗

 Windows 10バージョン22H2、Windows 11バージョン22H2/23H2/24H2、およびWindows Server 2025(デスクトップエクスペリエンス)を実行するAzure VMの日本語化のベストプラクティスが公開されました。これらのOSでは、言語パックおよび言語モジュールのインストールに対応した新しい「Install-Language」コマンドレットを使用できます。Azure VMにおけるWindows Server 2025の日本語化の問題はこのコマンドレットを使用することで回避できます。

 

改めて、Azure VMのWindows Server 2025日本語化問題とは

 

 Azure MarketplaceのWindows Server 2025英語版イメージを使用してデプロイしたAzure VMは、適切に日本語化することで、完全に日本語環境に切り替えて使用することができます。

 しかし、このブログで何度か指摘してきたように、Windows Server 2022以前と同じ方法、つまり「設定(Settings)」アプリで言語「Japanese(日本語)」を追加インストールして日本語化すると、表示言語が完全に日本語化されない、表示が乱れる、システム準備ツール(Sysprep)がエラーで失敗するといった問題が発生することを確認しています。なお、オンプレミスの物理マシン/仮想マシン(VM)でWindows Server 2025英語版の日本語化は、従来と同じ方法が期待通りに機能します。

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 上記の記事では、「設定」アプリの代わりに言語パック(LP)とオンデマンド機能(FOD)のISOイメージ(Windows Server 2025評価版ダウンロードサイトリンクから入手可能)に収録されている日本語言語パック(¥LanguagesAndOptionalFeatures¥Microsoft-Windows-Server-Language-Pack_x64_ja-jp.cab)を、「LpkSetup.exe」を使用してインストールしてから、「設定」アプリなどで日本語化を行うと問題を回避できることを紹介しました。

 

公式ブログが示すベストプラクティスとは

 

 上記のブログ記事で私が示した回避策は、試行錯誤の上、私自身で見つけた方法を紹介したものです。2025年6月30日、日本マイクロソフトWindows Supportチームは、Windows 10バージョン22H2、Windows 11バージョン22H2/23H2/24H2、およびWindows Server 2025(デスクトップエクスペリエンス)を対象とした、Azure VMの日本語化のベストプラクティスを公開しました。

 これらのOSでは、言語パックおよび言語モジュールのインストールに対応した新しい「Install-Language」コマンドレット*1を使用することができます。私が示した「LpkSetup.exe」による言語パックのメディアからのインストールは、「Install-Language」コマンドレットの実行によるオンラインでのインストールで代替できることを確認しました(画面1)。その点については、前掲のブログ記事に追記してあります。なお、「Install-Language」コマンドレットはWindows Server 2025 Server Coreでは使用できません。
*1 「Install-Language」コマンドレットは、Windows 11には最初から搭載されていますが、Windows 10にはバージョン20H2以降に対して、2022年8月のオプションの更新プログラム(累積更新プログラムのプレビュー)で追加されました。Windows Serverでは、Windows Server 2025から利用可能です。


Azure VM の日本語化|Microsoft Japan Windows Technology Support Blog(Microsoft)

 

画面1: 「Install-Language」コマンドレットを使用した日本語言語パックおよび関連モジュールのインストール。なお、インストールには30分以上かかる
画面1 「Install-Language」コマンドレットを使用した日本語言語パックおよび関連モジュールのインストール。なお、マシンのスペックにも依存すると思うが、言語のインストールには30分以上かかった

 

せっかくだから、最後までPowerShellだけでやってみよう!

 

ベストプラクティスを示すブログには、Azure VMやWindows Server 2025では不要な手順が含まれます。少なくとも「3. ユーザーの優先する言語のリストへ日本語を追加します」「5. ハードウェア キーボード レイアウトを変更します」「12. アプリを更新します」は省略できるか、不要な手順です。「3.」の操作はローカルのキーボード設定のためなのでリモートデスクトップ接続経由なら省略可能、「5.」の操作はリモートデスクトップ接続経由なら不要です。「12.」はMicrosoft StoreのあるWindows 10/11でのみ必要な手順です。

 せっかく、「Install-Language」というPowerShellのコマンドラインの実行から始まるのですから、その他の設定もPowerShellでやってみましょう。

 次の表に解説付きで示すコマンドラインを、管理者として開いたPowerShellウィンドウで順番に実行します。最後にOSを再起動すれば、必要な日本語化設定はほぼ完了するはずです(画面2)。なお、106/109キーボードの設定は、ローカルコンソールと対話できるAuzre以外の物理サーバーやVM環境での日本語化を想定したもので、リモートデスクトップ接続経由で使用する場合は省略できます(リモートデスクトップ接続でのキーボード認識には影響しません)。つまり、Azure VMの場合はたった10行(省略可能なコマンドを除けば8行)のコマンド実行で日本語化ができるということです。

 

画面2 Azure VMのWindows Server 2025英語版は、PowerShellで10行のコマンドラインを実行するだけで日本語化できる。ローカルの物理マシンやVMのWindows Server 2025でも可能だが、その場合はキーボードレイアウトの設定のために追加で5つのコマンドラインの実行も必要
画面2 Azure VMのWindows Server 2025英語版は、PowerShellで10行のコマンドラインを実行するだけで日本語化できる。ローカルの物理マシンやVMのWindows Server 2025でも可能だが、その場合はキーボードレイアウトの設定のために追加で5つのコマンドラインの実行も必要

 

表: これだけでWindows Server 2025(en-us)デスクトップエクスペリエンスを日本語化できるPowerShellスクリプト
※Windows Server 2025 Server CoreやWindows Server 2022以前ではInstall-Languageを使用できないため、使用できません。Windows 10/11にも使用できる可能性はありますが、確認したのはWindows 11 Enterpriseバージョン24H2のみです(この記事の最後の画面を参照)。

コマンドライン(プレーンテキストで表示 Azure VM用 ローカルマシン用 )  説明
Install-Language ja-jp -CopyTosettings 言語パックja-jpをインストールし、ようこそ画面(システム)と新しいユーザーに地域と言語設定をコピー
Set-WinUILanguageOverride ja-JP 現在のユーザーの表示言語を「日本語(日本)」に設定。表示言語の変更はInstall-Language ja-jp -CopyTosettingsの後の再ログオンで反映されるため省略可能
Set-Culture ja-JP 現在のユーザーの地域設定を「日本語(日本)」に設定
Set-WinHomeLocation -GeoID 122 現在のユーザーの国または地域を「日本」に設定
地理的な場所の表(Microsoft Learn)
Set-TimeZone -Id "Tokyo Standard Time" システムタイムゾーンを「(UTC+09:00) 大阪、札幌、東京」に設定

$mylang = New-WinUserLanguageList ja

Set-WinUserLanguageList $mylang -Force

現在のユーザーの言語リストを「日本語」に設定
Set-WinDefaultInputMethodOverride "0411:{03B5835F-F03C-411B-9CE2-AA23E1171E36}{A76C93D9-5523-4E90-AAFA-4DB112F9AC76}" 現在のユーザーの既定の入力方式を「日本語(日本) - Microsoft IME」に設定
Set-WinSystemLocale ja-JP

システムロケールを「日本語(日本)」に設定。システムロケールの変更はInstall-Language ja-jp -CopyTosettingsの処理に含まれるため省略可能

New-ItemProperty `
  -Path "HKLM:\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\i8042prt\Parameters" `
  -Name "LayerDriver JPN" -PropertyType "String" `
  -Value "kbd106.DLL"

New-ItemProperty `
  -Path "HKLM:\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\i8042prt\Parameters" `
  -Name "LayerDriver KOR" -PropertyType "String" `
  -Value "kbd101a.DLL"

New-ItemProperty `
  -Path "HKLM:\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\i8042prt\Parameters" `
  -Name "OverrideKeyboardType" -PropertyType "Dword" `
  -Value 7

New-ItemProperty `
  -Path "HKLM:\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\i8042prt\Parameters" `
  -Name "OverrideKeyboardSubtype" -PropertyType "Dword" `
  -Value 2

New-ItemProperty `
  -Path "HKLM:\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\i8042prt\Parameters" `
  -Name "OverrideKeyboardIdentifier" -PropertyType "String" `
  -Value "PCAT_106KEY"

キーボードレイアウトを「日本語キーボード(106/109)キー」に設定。Microsoftのベストプラクティスでは、“ハードウェア キーボード レイアウトの変更については設定可能なコマンドのご用意がなく、手順に記載のとおり GUI での設定が必要です。”と書いてありますが、この方法でレジストリを直接書き込むことで対応可能なのことを確認しました。

 

なお、リモートデスクトップ接続など、リモートからのみログオンするAzure VMの場合は設定不要Azure VM用には含めていません)

Restart-Computer -Force OSを再起動

 

 再起動後、リモートデスクトップ接続経由でログオン(オンプレの環境の場合はローカルログオン)すると、GUIが日本語化され、国と地域、地域設定、タイムゾーンやシステムロケールの設定も日本語に対応していることを確認できるはずです。あとは、Windows Updateを実行して、最新の状態に更新してください。

 

 Windows Server 2025デスクトップエクスペリエンスを実行するAzure VMをこの方法で日本語化すると、従来の手順(「設定」アプリからの言語の追加)で発生する日本語化の問題は発生しません。また、Azure Virtual Desktop(AVD)で展開するWindows 10/11の仮想デスクトップのイメージの日本語化にも利用できるはずです。最初の「Install-Language」に30分以上かかることがあるため時間的に最速、最短とは言えませんが、この方法なら最も少ない操作という意味で最短で日本語化できると思います。

 

 ただし、この方法では、ようこそ画面と新しいユーザーの場所が「米国」になってしまうことを確認しました(画面3)。この問題は、「地域」コントロールパネルアプレット(intl.cpl)で「ようこそ画面と新しいユーザーアカウントの設定」を開き、「現在のコピー先」の「ようこそ画面とシステムアカウント」と「新しいユーザーアカウント」の2つのチェックボックスを選択することで修正できます。

 

画面3 「ようこそ画面とシステムアカウント」と「新しいユーザーアカウント」の場所を修正するために、再設定が必要だった以外、問題なく日本語化できた

画面3 「ようこそ画面とシステムアカウント」と「新しいユーザーアカウント」の場所を修正するために、再設定が必要だった以外、問題なく日本語化できた

 

オンプレの物理マシン/VMの日本語化にも使用可

 

 物理マシンやVMにインストールされたWindows Server 2025英語版やWindows 10/11の日本語化は従来の手順で問題なく日本語化できますが、今回紹介したPowerShellのコマンド実行による日本語化も可能です。その場合は、キーボードレイアウト設定のための追加の5行を含めて実行してください(画面4)。

 

azvmjp_scr04

画面4 オンプレのHyper-V VMのWindows Server 2025英語版も、PowerShellのコマンド(キーボードレイアウトの設定を含む)実行で日本語化可能

 

 同じPowerShellスクリプトをWindows 11 Enterpriseバージョン24H2英語版のVMで実行したところ、こちらも問題なく日本語化できることを確認しました(画面5)

 

画面5 Windows 11英語版も同じPowerShellのコマンドで日本語化できることを確認

画面5 Windows 11バージョン24H2英語版も同じPowerShellのコマンドで日本語化できることを確認

 

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