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ITニュース. Windows 10のサポート終了のお知らせ

2025年10月15日配信
2025年10月15日更新
執筆者:山内 和朗

 Microsoftは2025年10月14日をもって、モダンライフサイクルポリシーでカバーされる個人向け/企業向けのすべてのWindows 10のサポートを終了しました。拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)を利用しない限り、日本時間で15日に公開された品質更新プログラム(2025-10 B)が最後のセキュリティ更新プログラムになります。

 

Windows 10、Windows 8.1、Windows 7 のサポート終了について|Windows(Microsoft)

Windows 10、約束の10年サポート終了

 

 2015年7月にWindows 10が登場して10年、半期チャネル、その後年次チャネルに移行して、さまざまなバージョンを経てきましたが、Windows 10バージョン22H2を最後に、Windows 10は製品のライフサイクルが終了(EOL)し、サービスおよびサポートも終了(EOS)しました。時差の関係で日本では15日の品質更新プログラム(OSビルド19045.6456)が最後になりましたが、製品のサポートは日本においても14日に終了しました。

 EOL/EOSを迎えた製品は、モダンライフサイクルポリシーでカバーされる、以下の製品です。

 

  • Windows 10 Home
  • Windows 10 Pro
  • Windows 10 Enterprise
  • Windows 10 Education
  • Windows 10 IoT Enterprise


 また、10年の固定ライフサイクルポリシーでカバーされる以下のLTSB(Long Term Servicing Branch、現在のLong Time Servicing Channel《LTSC》に相当)バージョンもまた、同じ日にサポートが終了しました。

  • Windows 10 Enterprise LTSB 2015
  • Windows 10 IoT Enterprise LTSB 2015


 最後の更新プログラムをインストールした後、EOL/EOSが終了したWindowsデバイスの「Windows Update」には、「お使いのバージョンのWindowsは、サービス終了を迎えました/お使いのデバイスはセキュリティ更新プログラムを受け取らなくなりました。」と表示されるようになることを確認しました(画面1)。

 

画面1 このWindows 10デバイスには、今後、セキュリティ更新プログラムが提供されることはない
画面1 このWindows 10デバイスには、今後、セキュリティ更新プログラムが提供されることはない

 Windows 10の利用者が今後もWindowsを利用したいのなら、最新のWindows 11バージョン25H2(少なくとも、 EOSまであと1年《HomeおよびPro》または23H2《EnterpriseおよびEducation》以降)にアップグレードするか、Windows 11デバイスに買い替える必要があります。

ITニュース. Windows 11バージョン25H2リリース

 すぐにWindows 11に移行できない企業や個人に対する猶予措置として、Microsoftは企業向けに最大3年、個人向けに1年間(画面2)、「拡張セキュリティ更新プログラム(Extended Security Update《ESU》」を提供しています。このESUを利用すれば有料(個人向けは条件を満たせば無料)で来月以降もセキュリティ更新プログラムを引き続き受け取ることができますが、製品のサポート(新機能のリクエストや技術サポートなど)が延長されるわけではありません。

ITニュース. 企業向けWindows 10 ESU販売開始と個人向けESUの受付拡大


画面2 個人向けESU登録デバイスのWindows Updateの表示。来月以降もセキュリティ更新プログラムを受け取ることができる
画面2 個人向けESU登録デバイスのWindows Updateの表示。来月以降もセキュリティ更新プログラムを受け取ることができる

 

Windows 10ユーザーを悩ませる/困らせる新たな問題

 

 Windows 10はEOL/EOSを迎えました。来月以降もESUを利用しないままWindows 10を利用し続けると、脆弱性が放置、蓄積されることになり、セキュリティリスクが増大します。それだけではありません。EOL/EOSのその日までに、無視できないいくつかの新しい問題を確認しています。

 

 1つは、以下のサイトからダウンロードして、USBメモリなどをWindows 11インストールメディアにするための「メディア作成ツール(Media Creation Tool)」が、Windows 10上では動作しないという問題が明らかになっています(画面3)。代替策としえは、ISOイメージ(x64版ならWin11_25H2_Japanese_x64.iso)をダウンロードし、エクスプローラーでダブルクリックしてローカルマウントしてから、メディア内の「Setup.exe」を実行する方法があります(画面4)。

Windows 11のダウンロード|ソフトウェアのダウンロード(Microsoft)

Windows 11 media creation tool might not work as expected on Windows 10|Windows Message Center(Microsoft Learn)
※問題の解決状況により、リンク先は消滅することがあります。

 

画面3 10月始めに利用可能になったばかりのWindows 11のメディア作成ツール(MediaCreationTool.exe)は、Windows 10では動作しないという問題がある(2025年10月15日時点)
画面3 10月始めに利用可能になったばかりのWindows 11のメディア作成ツール(MediaCreationTool.exe)は、Windows 10ではアプリケーションエラーが発生して正常に動作しないという問題がある(2025年10月15日時点)

 

画面4 ISOイメージをローカルマウントして、Windowsセットアップを開始することで、アップグレードを開始できる
画面4 ISOイメージをローカルマウントして、Windowsセットアップを開始することで、アップグレードを開始できる

 もう1つの問題は、Windows 10バージョン22H2向けの最後のセキュリティ更新プログラム(2025-10 B)の問題だと思いますが、EOL/EOSをまだ迎えていないWindows 10 Enterprise LTSC 2021*1バージョン(製品のライフサイクル)でも、「お使いのバージョンのWindowsは、サービス終了を迎えました」というメッセージが表示されるという問題を確認しました。同じくサポート期間中のWindows 10 Enterprise LTSC 2019ではそのような表示はされません。この問題が表示の問題だとは思いますが、来月11月のセキュリティ更新プログラムを受け取れなくならないか少し心配です。
*1 Windows 10 Enterprise LTSC 2021はバージョン21H2(OSビルド19044)ですが、更新プログラムはWindows 10バージョン22H2(OSビルド19045)と共通です(OSのコードベースはVB_RELEASE)。

 

画面5 Windows 10 Enterprise LTSC 2021はサポート期間中なのに、「お使いのバージョンのWindowsは、サービス終了を迎えました」というメッセージが表示された
画面5 Windows 10 Enterprise LTSC 2021はサポート期間中なのに、「お使いのバージョンのWindowsは、サービス終了を迎えました」というメッセージが表示された。表示上の問題だけであってほしい

 

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