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vol.146 非推奨になった機能と削除された機能|Windows Server 2016 EOSまであと453日

2025年10月16日配信
執筆者:山内 和朗

 Windows Server 2016の製品ライフサイクルとサポート終了日(End of LifeCycle《EOL》、End of Support《EOS》)である2027年1月12日までまだ1年以上ありますが、対策に着手するには遅すぎるくらいです。前回はWindows Server 2016と最新のWindows Server 2025のサーバーの役割と機能を比較し、移行時の検討ポイントを示しました。今回は、サーバーの役割と機能の差異の理由にもなっている、非推奨になった機能と削除された機能について説明します。影響を受ける機能が多いため、複数回に分けて説明します。

 

非推奨(開発中止)機能と削除された機能を確認する

 

 Windows Server 2016以降、間に2つのバージョンを挟んで、Windows Server 2025までに非推奨(開発中止)になった機能や削除された機能は多数存在します。通常、非推奨になった機能は不定の猶予期間のあと、Windows Serverから削除されることになります。

 セキュリティを理由に十分な猶予期間なく削除されることもあります。例えば、Windows Server 2008 R2 Service Pack(SP)1で登場したRemoteFX 3Dビデオアダプター(RemoteFX vGPU)は、2020年に明らかになった脆弱性問題を理由に、Windows Server 2019ではオプション機能(Hyper-Vマネージャーからの新規追加ができなくなる)としてリリースされ、その後、2020年7月までに影響を受けるすべてのプラットフォームで無効化され、2021年4月までに削除されました。代替策としては、RemoteFX vGPUの後継機能でもある「個別デバイスの割り当て(Discreded Device Assignment《DDA》)」機能がWindows Server 2016から利用可能になっています。

KB4570006: Windows で RemoteFX vGPU コンポーネントを無効にして削除する更新|サポート(Microsoft)
個別のデバイス割り当てを使用してグラフィックス デバイスを展開する|Windows Server(Microsoft Learn)

 

 Windows Server 2016以降のバージョンごとの非推奨機能および削除された機能の一覧は、以下のドキュメントで確認することができます。

 

Windows Server で削除または開発されなくなった機能|Windows Server(Microsoft Learn)

 

 Windows ServerとWindowsクライアントは同じコードをベースとしています。上記の一覧になくても、Windowsクライアントで非推奨になった機能や削除された機能もあります。そのため、以下のドキュメントも合わせて確認する必要があります。


Windows クライアントで削除された機能と機能|Windows(Microsoft Learn)
Windows クライアントの非推奨の機能|Windows(Microsoft Learn)

 

 現在、Windows Server 2016を現役で運用しているとして、EOL/EOSまでに移行を進めるには、業務システムやアプリケーション、インフラストラクチャサービスが、削除された機能に依存しないことを確認してください。削除された機能に依存する場合は、代替策を検討する必要があります。また、非推奨になった機能についても、将来のバージョンで削除される予定の機能であるため、可能な限り使用の継続を避けるべきです。

 

すべての一覧を1つにした非推奨および削除一覧の完全版

 

 「Windows Server で削除または開発されなくなった機能」には、Windows Server 2016からWindows Server 2025までの4バージョンごとに、非推奨機能の一覧と削除された機能の一覧、計8つの一覧があります。Windowsクライアントの一覧も2つあり、情報が集約されているように見えて、逆に分散しています。しかも、文字ベースの情報は、その表現が実際のWindowsの機能やGUIと一貫性がなかったり、どの機能のことを言っているのか特定が難しかったりします(画面1)。

 

画面1 Microsoftが公開している非推奨および削除一覧

画面1 Microsoftが公開している非推奨および削除一覧

 

 そこで、まず、Windows Serverの8つの一覧にクライアントの2つの一覧からWindows Serverに関連するものを抽出した、合計10の一覧を1つのUTF-8(BOM付き)CSVファイルににまとめてみました。次回以降、この独自の一覧を見ながら、Windows Server 2016からの移行で問題になりそうなところをピックアップして解説します。RemoteFX vGPUについては、もうお話したので取り上げません。Windows Server 2016で以前に利用していたとしても、既に無効化されていて、使用できなくなっているはずです。

 

FeturesDepricatedOrRemoved.csv のダウンロード (.txt形式はこちら

 

画面2 非推奨および削除一覧の完全版

画面2 非推奨および削除一覧の完全版(FeturesDepricatedOrRemoved.csv .txt形式はこちら

 

Windows Server 2016 EOSまであとX日(1)(2)(3)(4)|(5)

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