「BOM」の導入でサポート業務のオンライン化を促進
サーバー監視と検知によりトラブルを未然に防ぐ
障害者事業支援ソフトを提供する MIRAIZ 株式会社 は、サーバー機器のトラブル検知に問題を抱えていた。 業務上の課題を解決するために、自立分散型サーバー監視ソフトウェアの 「BOM for Windows」 を導入。 製品導入後には、いったいどのような変化が現れたのか。
レポート送付で顧客満足度 UP!
MIRAIZ 株式会社は IT 事業をはじめ、機械設計や 3 次元の設計を行う企業だ。今回の導入事例の対象となる IT 事業グループでは、 福祉業界向けのシステムの開発・販売を行っ ている。 もともとは設計事務所としてスタートした MIRAIZ 株式会社だが、38 年前に福祉事業者向けのサービス 「ミスヘルパー」 の運営をスタートし、IT 事業を拡大してきた。 現在では、社会福祉法人を中心に福祉に携わるさまざまな企業に導入されている。
IT 事業グループ グループマネージャー 正木 龍士氏 |
8 ラインナップのシステムを用意しており、主軸となるのは 2 つ。 1 つ目は障害者を支援するエンドユーザー業務効率化のために、日々の記録が取れるシステム。 2 つ目は請求業務をサポートするシステムだ。 障害者の支援施設は国民健康保険団体連合会への請求を行い、国から報酬を得ている。 その請求業務を支援するために、MIRAIZ のシステムが活用されている。 MIRAIZ の正木氏は支援を行ううえで、 「お客様へ感動を提供」 することを意識しているという。 そのためには、ハードウェア、ネットワーク等の提供を含め、管理、保守を通してお客様の期待値を少しでも超えることが大事だとも語る。 また MIRAIZ はシステムの提供だけで価値提供をしているわけではなく、サポート力も売りの企業だ。「福祉業界には PC に詳しくないお客様も多い。そのような方々を支援するためには単に必要な機能があるだけでは不十分です」(正木氏)。 どんなサービスでも完全に理解したうえで契約をすすめることは稀だ。 現在、同社では導入前のトライアルとして正式契約と同じシステム、サポートを提供している。 「営業から成約までのフェーズにおいて、エンドユーザーは競合の情報や価格などで判断します。 ただ、サポート面についても完全に理解して契約しているわけではないはずです」(正木氏)。 システムの使い勝手の良さ、きめ細やかなサポートを事前に理解してもらうことが、成約率アップにつながっている。 |
MIRAIZ のシステムは、オンプレミスで提供していることもあり、サーバー機器やネットワーク機器が必須だ。 今でこそ機器の導入以外はオンライン化しているが、コロナ前はサポートもオンサイトだったので、常に客先へ訪問をしていた。 そのときに起こっていたのが、サーバーのバックアップの機械が壊れている、もしくはバックアップが取れていないというトラブルだ。 「今までに重大な事故は起こっていないけれど、オンサイトをやっていたからたまたま見つけられていただけの話。 仮に本体のサーバーが壊れていたら、過去のデータがすべて消えてしまう。 今考えたら危ない綱渡りでした」と正木氏は語る。
事態を受けて社内でプロジェクトを発足、問題解決に乗り出す。 まずは人為的なところからスタートし、リモートで一台ずつサーバーの状況をチェックして、エンドユーザーへの電話連絡を行った。 ただ、多数のエンドユーザーを抱える同社。 マンパワーですべてを解決できることはなく、プロジェクトは破綻。 「プロジェクトが破綻して、はじめてベンダーの力を借りることを決意しました」 と正木氏。
複数のベンダーのサービスを検討する中で、最終的に 「BOM for Windows」 にたどりついた。 自立分散型サーバー監視ソフト 「BOM for Windows」 は、サーバーが保守サービス事業者の求める項目をクリアしていない場合、アラートメールが送信される。 「サーバーの監視・トラブルの検知の機能が我々の求める基準と合致していました」(正木氏)。 セイ・テクノロジーズがサーバーのトラブルを検知するのに必要なパラメータ (監視テンプレート) を持ち合わせていたことや、リーズナブルな価格も決め手となった。 「BOM を導入する前は、まるで暗闇の中で作業しているようでした」 と正木氏は導入前を振り返る。
MIRAIZ 様の 「BOM for Windows」 を使ったネットワーク構成図
IT 事業グループ マーケティング サブマネージャー 中村 明博氏 |
トラブル対応も、アクションがライブラリ化されることにより、対応できる人員が増えた。 「BOM のおかげで、障害が発生する事前予兆がわかるようになりました。 トラブルが起きても特定の人間しかわからない……という業務が軽減されています」(正木氏)。 また BOM の導入により、副次的な効果もあった。 サーバーの保守への工数が減ったことで、エンドユーザーのサポートとして還元できるようになったのだ。 これにはコロナの影響もあり、大半のオンサイト業務をオンライン化したことも影響している。 今まで移動にかかっていた時間を活用して、サポートの拡充を図り、顧客のもとに足を運ぶのは物理的なハードウェアの導入だけにした。 フェイス・トゥ・フェイスで行っていたサポートも、オンラインに変えたにも関わらずクオリティが上がった。 「悩むこともありますが、オンライン化を良い変化と捉えています。 オンライン化で生まれた時間を使って、新たな価値を創造したいですね。 売上げアップにもつながったうえに、いただいた料金以上のサービスを提供できている実感があります」(正木氏)。 かつての MIRAIZ は一本のソフトを売れば、何の見返りも期待せず、ただエンドユーザーのために尽くしてきた。 ただ、時代の変化とともにその価値観にも変化が訪れた。 「無償で行うということは、自社のサービスに価値がないと言っていることになるのではないでしょうか。 MIRAIZのサービスには価値がある。 それを自負しているからこそ、エンドユーザーから対価を得て、それ以上の価値を提供します。 そんな Win-Win の関係が、MIRAIZ の売上につながっています」(正木氏)。 MIRAIZ では DX 推進を掲げ、新たな IT システムの開発を進めている。 ただ、システムが進化しても、常につきまとうのが運用の問題だ。 エンドユーザーで運用ができれば良いが、システムを提供するからには運用まで担うのが常だ。 そんな運用における工数削減や、問題解決をするためにセイ・テクノロジーズは全力を尽くす。 MIRAIZ を含むすべての保守サービス事業者の監視業務を効率化させ、ビジネス拡大のサポート役を担う。 保守サービス事業者の要望に応じた機能の追加、サポートの強化を徹底して行うことで、より大きな信頼を獲得している。 |
設立 | 1975年 2月 |
資本金 | 2,700万円 |
業種 | システム開発・販売・ICT 支援 |
事業概要 | 機械設計・プラント設計・構造設計・3 次元モデル化・CAD データ化サービスコンピュータ-機器販売・ソフトウェア制作販売 |
ホームページURL | https://www.miraiz21.co.jp/ |
事例記事の PDF 版はこちら