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IEのアンインストールの可否について-BOM for Windows FAQ(仮)

2024年11月06日配信
2024年11月06日更新
執筆者:セイ・テクノロジーズ エバンジェリスト

 「BOM for Windows」を使用する上での、よくあるお問い合わせ問い合わせについて、不定期で詳しく解説します。製品に関するよくある問い合わせについては、こちらでご確認ください。製品のサポート技術情報については、こちらで検索することができます。

 

Q. Windows ServerからIEをアンインストールした場合、BOMのインストールや使用に影響しますか?

 

 長くWindowsの既定のWebブラウザーであった「Internet Explorer(IE)」は、もはやプロプライエタリなレガシブラウザーになり、Microsoft自身、その使用を推奨しなくなりました。Windowsクライアントでは、既にMicrosoft Edgeに置き換えられましたが、Windows Server(デスクトップエクスペリエンス)には未だ既定でインストールされています。Windows ServerからIEを削除した場合、BOMのインストールや使用に影響はあるでしょうか。

 

A. 基本的な監視機能には影響しませんが、インストールやウィザードの一部がIEに依存しています

 

 MicrosoftはWindows 10/11について、段階的にMicrosoftのモダンブラウザーである「Microsoft Edge」への移行を進め、2022年6月15日にデスクトップアプリとしてのIEのサポートを終了しました。最新のWindows 11ではIEが最初から無効化されており、IEを実行しようとすると代わりにMicrosoft Edgeが起動するようになっています。Microsoftは下位互換性を提供するために、少なくとも2029年までMicrosoft Edgeでの「IEモード」をサポートします。

 デスクトップアプリとしてのIEのサポート終了は、LTSC(長期サービスチャネル)のWindowsおよびWindows Serverは対象外であり、これらのOSではOSのサポートライフサイクル期間中、IEを引き続き利用可能であり、サポートされます。

ライフサイクルに関する FAQ - Internet Explorer および Microsoft Edge(Microsoft Learn)


 Windows Server 2019からは、オプション機能としてIEのアンインストールが可能になりました(画面1)。デスクトップアプリとしてのIE、およびIEモードの両方が不要であれば、IEを完全に削除することができます。Windows Server 2016以前についても、DISMコマンドなどを使用してIEをアンインストールすることができます。

Windows で Internet Explorer を無効/有効にする(Microsoft Learn)

画面1
画面1 Windows Server 2019やWindows Server 2022からは、IEを簡単にアンインストールできる(アンインストールした場合、Microsoft EdgeのIEモードの利用に影響することに注意)

 IEを削除したとしても、BOMの基本的な監視機能には影響しません。しかし、BOMの現在のバージョン(少なくともBOM 8.0 SR1まで)は、BOMのソフトウェアをインストールする環境でIEが利用可能であることを想定しており、インストーラーやウィザードの一部の機能がIEに依存しています(iexplore.exeを直接実行しています)。例えば、インストール完了後に“「システムの構成に関するReademe」を表示する”をチェックしていたとしても、IEが起動しないため、Readmeは表示されません(画面2)。なお、Readmeについては「C:¥Program Files¥SAY Technologies¥BOMW8¥Help¥sysreadme.htm」を既定のブラウザーで開くことで参照可能です。

 

 また、「初期設定ウィザード」や「BOMマネージャー」からテンプレートや監視設定を追加/インポートする際、「ブラウザーで表示」ボタンをクリックするとエラーが発生します(画面3)。そのため、BOMのソフトウェアをインストールするサーバーや、監視対象でないコンピューターに「BOMマネージャー」をインストールする場合は、IEをアンインストールせずに残しておくことをお勧めします。

 

画面2
画面2 IEがアンインストールされている場合、インストール後のReadmeは表示されない

 

画面3
画面3 IEがアンインストールされている場合、監視設定やテンプレートの追加/インポート時の「ブラウザーで表示」がエラーになる

 最新のWindows 11では、IEは無効化されており、IE(iexplore.exe)を実行しようとすると、代わりにMicrosoft Edgeが起動します。Windows Serverの最新バージョン「Windows Server 2025」(米国時間2024年11月1日にリリース)も同じ仕様です。IEを起動して、Microsoft Edgeが起動する環境であれば、上記の問題は発生しません。IEをアンインストールして完全に無効化してしまうと(Windows Server 2025の場合は「Internet Explorerモード」を削除した場合)、このリダイレクト動作が機能しなくなるので注意してください。

 

 BOMのIE依存部分の解消については、BOMの将来のリリースで対応を予定しています。

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